山梨の発電

1.
支店(甲府電力跡地)に設置された駒橋発電所の水車から

 東京電燈(明治19年開業,昭和17年解散)は,明治30年代後半、急増する電力の需要に応ずるため、豊富な水源を利用した水力発電に着手した。
 明治40年12月、山梨県北都留郡広里村(現大月市)字駒橋に,157000キロワットの当峙としては我が国最大の大水力発電所を建設した。これが現在の駒橋発電所であり,当時そこで使用していたのがこの発電用水車である。




 この水車は遠くスイスのエッシャー,ウイス社から輸入した。当時この水車によっておこざれた電気は,55,000ボルトという最高の電圧であり、東京の早稲田まで送られ,東京市民に電気を供給した。
 このような,駒橋発電所建設と長距離高電圧送電の成功は,その後の我が国における大規模水力発電開発の契機となり東京電燈鰍フみならず我が国電気事業にとっても画期的なものであった。
 なお,この水車は昭和60年の筑渡科学博覧会に出展されましたが,山梨に初めて電気の灯をともした由緒ある甲府電カ(明治33年開業,昭和17年解散)の本社跡地に移し,今後永く山梨における電気の歴史を記念することとなった。

型 式  横軸フランシス水車

出 カ  1846キロワット

落 差  104メートル

製造年  明治37年

出典 山梨と電気事業 東京電力から

 山梨の発電の歴史はこちらから